長時間発酵が基本のバゲットも、短時間発酵が可能に!
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シンプルな材料で作るバゲットは、なかなか難しいですね。
バゲットは、酵母や製法、発酵時間など・・・風味の異なるバゲットに仕上がるので、
一言では語れません。
1番難しいパン作りであることだけは言えます。
そんな難しいバゲット作りですが、
今回はパート・フェルメンテ法で作るバゲットを紹介します。
前置きが長くなってしまったので、興味のある項目へ飛んで下さいm(__)m
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フランスパンの作り方、いろいろ
ここで言うフランスパンは、
バゲット、バタール、パリジャン・・・など、ハード系のパンを指しています。
フランスを代表するパンという事で、
家庭で作ることを前提に、1番知名度のあるバゲットとして、
作り方を紹介して来ました。
ストレート法
発酵種を使わずに、全ての材料を1度に混ぜて作る製法がストレート法です。
ドライイーストのストレート法でもバゲット作れますが、
風味が少し弱く感じるので、香り重視の自家製酵母で作る事がほとんどでした。
ストレート法で作るバゲット、バタール
ドライイーストのストレート法でフランスパン生地を作るのであれば、
風味がなくても美味しく食べられる、ソーセージやベーコン、チーズなど・・・
具材を入れて焼くものがおススメです。
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発酵種法
発酵種法には、
液種とも呼ばれるドロドロの発酵種(=ポーリッシュ種)を使ったポーリッシュ法や、
材料の一部を使って、あらかじめ作られた発酵種を使う中種法、
全ての材料を使いパン生地を作り、本捏ねの際にそのパン生地(古生地)を加える老麺法があります。
自家製酵母使用のポーリッシュ法
微量ドライイースト使用のポーリッシュ法
中種法
発酵力が強くふんわり仕上がります。
個人的には、バゲットには使わない製法です。
食パンや小型のパンにも良いですね♪
フランスパンの作り方は、生地の扱いが難しい上に
いろんな製法があって、頭の中が混乱してしまいますね。
今回は、1番安定した作り方を紹介しようと思います。
それがフランスパンの老麺法、パート・フェルメンテ法です。
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パート・フェルメンテ法のメリットとデメリット
パート・フェルメンテ・・・と言う言葉だけを聞いてしまうと
すごく難しそうなイメージがありますね。
パート=pâte(生地) 、フェルメンテ=fermentée(発酵された)という意味のフランス語です。
あらかじめ発酵させた生地を本捏ねに混ぜて使う製法です。
発酵種ではなく発酵生地を使う所が中種とは異なります。
この製法の最大のメリットは、なんと言っても時短です。
発酵時間が短縮されます。
時間が限られているパン教室で教わるフランスパンは、おそらく、この製法だと思います。
発酵時間は短くなりますが、熟成した発酵生地を使う事で風味がアップします。
発酵力が安定しているので、完成時間の読みやすい製法でもあります。
バゲット生地は繊細で、その時の状態によって、発酵時間が大幅に変わってしまう事が多々あるのですが、このパート・フェルメンテ法はとても安定しているので
実は初心者の方にも作りやすい製法です。
デメリットは、前日に生地を仕込まないといけないのが面倒な所です。
計画的に準備しないといけないのは、結構煩わしいものですよね?
その日の気分で作りたいものが変わって来る私は、なかなか取りかかれません(^^;
もう1つデメリットとして、冷蔵庫で休ませているパート・フェルメンテは長期間の保存が出来ません。
低温でも時間が経てば過発酵になります。
そうなると酸味が出てしまい、発酵力が弱まってしまいます。
元気なうちに使い切る必要があります。
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パート・フェルメンテ(古生地)の作り方
まず発酵生地=パート・フェルメンテをつくります。
作り方は簡単です。
ストレート法でフランスパン生地を作るだけ です。
ただし、この生地を前日までに作っておく必要があります。
前回の記事で、ストレート法でフランスパン生地を作り、予備発酵(1時間ほど)が終了した時点で生地を取り分けました。
その生地を冷蔵庫で一晩休ませて使用します。
注意点
ここで気を付けて欲しい点があります。
フランスパン生地を発酵させる場合は、予備発酵をしてから一次発酵させています。
一次発酵を2回、・・・もしくは一次発酵の途中でやさしくパンチを入れるという表現の方が分かりやすいかな?
つまり、何が言いたいかというと、
完全に一次発酵を済ませた生地ではなく、
発酵の途中(生地が完成する前に)でパート・フェルメンテの生地を取らなくてはいけません!
パート・フェルメンテの生地を取るタイミングはコチラ↓で確認できます。
www.da-chiara-pan.com
一次発酵を完全に済ませてしまった生地は、
冷蔵庫で休ませてもゆっくり発酵が進んでしまい、酸味が出てしまう事があるんです。
そうならないためには、発酵が完了する前に冷蔵庫で休ませる必要があります。
冷蔵庫で休ませたパート・フェルメンテも、中種ではないので
長期間の保存は出来ません。
2.3日以内にで使い切るようにします。
前日にパート・フェルメンテを作るのがおススメです。
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パートフェルメンテ法のバゲットの作り方
前置きが長くなってしまいましたm(__)m
早速バゲットを作っていきます。
パート・フェルメンテを冷蔵庫から出し、1時間程、常温で復温します。(15℃くらい)
※パート・フェルメンテは、翌日に使用できなかったため、2日後に使用しています。
少し膨らみ、気泡が確認できます。
冷蔵庫の中で低温熟成が進みました。
材料
ボリューミーなバゲット1本、もしくは2本分です。
北海道ブレンド 160g
ドルチェ(北海道産薄力粉) 40g
パート・フェルメンテ 60g
サフ※ 1g
モルトパウダー 0.4g➡少量 なくても良い
水 159g
塩 2.8g
※サフ=インスタント・ドライイースト・サフ赤ラベル使用
パート・フェルメンテの配合は?
粉に対して10~40%で使用します。
今回のレシピだとパート・フェルメンテは2回分程度になります。
バゲット以外のパン生地にも使用可能です。
生地作り~一次発酵~二次発酵
予備発酵は必要ありません。
①塩以外の粉類を混ぜて、パート・フェルメンテの生地を細かくちぎりながら入れる。
②水分を加えて混ぜていく。
③ヘラで生地をまとめていく。
④水っぽさが無くなったら、塩を加えて捏ねていく。
⑤伸びの良い生地になるまで捏ねる。
⑥生地が出来たら、上下に三つ折り、向きを変えて三つ折りして、まとめていく。
⑦一次発酵させる(1時間半~2時間)
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分割~ベンチ~成形
①分割する場合は分割する。
②三つ折り+三つ折りをして、30分程ベンチタイムを取る。
③生地をひっくり返し、指先で気泡を分散させながら、生地を平らにする。
④上下に折り込み、バゲット成形する。(下の画像参照でm(__)m)
両端は生地を少し中に入れ込んで閉じます。
⑥しっかり閉じたら、適当な長さに整える。
⑦キャンバスで30分ほど発酵させる。
※閉じ目は下で良いのですが、作業効率を優先しているので、バゲットの時には
閉じ目を上にしています。
乾燥しないように濡れ布巾をかけています。
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クープ入れ~焼成
①発酵が完了する前に、天板を入れてオーブンを250℃に予熱する。
(我が家のオーブンはコレが最高温度です(^^;)
②オーブンシートをバゲットの長さに合わせてカットする。
③バゲットをキャンバスを使って、コロンと転がすようにしてオーブンシートの上に載せる。(上にあった閉じ目が下に来ます)
④クープが入れやすいように茶こしで粉を振って、余計な粉を刷毛で払っておく。
⑤オーブンの予熱が完了したらクープを入れる。
あ(;´Д`)!!
クープ入れ・・・一か所ひっかけてしまいました(;´∀`)
⑥熱々の天板にオーブンシートごとバゲットを載せる。
⑦220℃に下げて、霧吹きをして18~22分程焼成する。
※温度、時間は調節して下さいね。
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焼き上がり
パート・フェルメンテ法のバゲットが焼き上がりました。
捏ねてから3時間半くらいで出来ました。
※写真を撮らなければ、もう少し時短出来ます(笑)
一か所ひっかけてしまったクープの所も、しっかり証拠が残りました(爆)
クープ入れ・・・上手く入れられなくて、入れ直したりしても証拠が残ります(笑)
繊細なバゲットは誤魔化せません( `ー´)ノ
まとめ
今回も長い長いバゲット作りにお付き合いいただきありがとうございます(*- -)(*_ _)
パート・フェルメンテ法は、前日に生地を仕込む手間が入りますが、
発酵が安定していて適度なボリュームも出せるので、
実は初心者の方にも作りやすい製法だと思います。
凄く久しぶりにパート・フェルメンテ法で作ってみたので
私自身も新鮮でした。
バゲット作りは難しいけれど、楽しい~♪
その他のパートフェルメンテを使ったパンです。
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