手捏ねのロデヴ、バシナージュの方法は?
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以前、ライ麦ルヴァン種(ルヴァンリキッド)を使って
加水90%のロデヴを紹介しましたが、バシナージュは行いませんでした。
今回は超高加水、バシナージュを行ったロデブです。
引き続きレモン酵母使用です。
前回のカンパーニュも、前々回のリュスティックも、
なかなかレモンの苦味が残る仕上がりでした。




今回は苦味を抑えたい!という事で超高加水パンに。
これだけの加水を上げたら、レモン酵母の苦味は抑えられるはず?!
パン・ド・ロデヴ
今回は更に加水を10%上げて100%のロデヴです。
加水100%越えなので、バシナージュ(足し水)を取り入れてみました。
もちろん、手捏ねです。
前回のバシナージュなしの加水90%の基本のロデヴ、
ロデヴを知らない方も↓コチラから読んで頂けると嬉しいです。
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バシナージュとは
高加水パンに使われる製法なのですが、一度に水分を加えずに
ある程度グルテンが出来てから水分を足していき、浮遊水を作る製法です。
水和されている水分と、完全に水和されていない水分があるイメージ。
なんだか難しい話なのですが、
一度にたくさんの水分を加えるのは大変なので、
後から水を加える、という解釈でOKです。
(難しい話は後で理解するタイプ(^^;)
一般的には、
まず70%の水分で捏ねて、後から30%分の水分を加えていくのですが、
私の場合は、
80%の水で捏ねて、後から20%分の水分を加えていきます。
なぜなら、
後から水分を加える作業が、結構大変だからです。
機械なら苦労することなく出来るのですが、
手捏ねのバシナージュはちょっと大変です。
材料
ハードブレッド専用粉 100%
元種 20~30%
塩 1.4%
水 80%★
水(足し水) 20%✩
レモン酵母エキスとライ麦で元種を作りました。
(ちなみに前回は全粒粉で元種を作りました)
作り方
生地が捏ねてから(ある程度グルテンが繋がったらOK)バシナージュを行います。
バシナージュを行った生地は3回程度パンチを入れます。
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捏ね
① 元種と水★を混ぜ合わせておきます。
② 粉に①を加え混ぜ合わせ、オートリーズ(30分程)します。
③ 塩を加えて、捏ねます。(伸びの良い生地になるまで)
④ 30分程ベンチを取ります。






バシナージュ
① 生地を作業台に移し、生地を軽く広げます。
② 足し水☆を用意して、手に足し水を付けて、生地に水を載せていきます。
手で水を掬うようにして載せてもOKです。
③ 水の付いている面が中になるように畳んで、生地を軽く叩きつけてまとめます。





④ また生地を広げて、生地に水を載せていき、まとめていきます。




⑤ 足し水がなくなるまで、①~③の工程を繰り返します。
※足し水が多ければ多いほど、この工程を繰り返す回数が増えていきます。
数えていませんが、10回以上は繰り返したハズ(^^;




⑥ 足し水が終わった生地をまとめてボールに移して40分ベンチを取ります。
水分がたっぷり含まれたやわやわの生地なので、ボールに移すのが大変です。
ドレッジ2つ使いで、なんとか移しました。
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パンチ
① 生地の表面に粉を振り、粉を振った作業台へ生地を移してパンチ(折り直し)します。









② ボールに移して40分ベンチを取ります。
③ パンチ ①~②を繰り返します。






④ 40分ベンチを取ります。
⑤ パンチ ①~②を繰り返します。




⑥ 冷蔵庫で一晩休ませます。(オーバーナイト)
※合計3回パンチをいれました。
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成形
① 冷蔵庫から出し、しばらく復温させます。



② 表面に茶こしで粉を振り、ドレッジを使って周りを剥がすようにして、粉を振った作業台へ移します。(ひっくり返さない)




③ ドレッジを使いながら生地の形を整え、オーブンシートの上に載せます。
④ オーブンシートの上で最終的な形にします。
⑤ シートに載せたままキャンバスで発酵させます。(30~40分)
※プラスチックの薄い板を使うと天板に載せる時もスムーズなのでおススメです。
焼成
① 天板ごとオーブンを250℃に予熱します。
※スペックに合わせて高温で焼成して下さい。


② 茶こしで表面に粉を振ります。
③ 予熱が完了したらクープナイフを使ってをクープを入れます。(好きなように)
④ 霧吹きをして焼成します。
焼き上がり
今回は250℃で35分焼成しました。
焼き方はバゲットと同様で問題ないです。
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まとめ
工程長いですね(^^;
ここまでの苦労がパンに現れているかどうか…微妙な所ではありますが、
工程が長かっただけに
焼き上がってホッとした、というのが正直な感想です。
手で契ってみると、ツヤツヤでしっとりしています。
水分が多いのは分かりますね。
後から水を足していく作業、簡単そうですが
少しずつ足していく手ごねの場合では、手間がかかります。
バシナージュの足し水は30%ほどが一般的なのですが、
手捏ねの場合は20%程に減らした方が個人的にはやり易いと思います。
バシナージュを行った生地は3回以上パンチを入れるのもポイントです。
ゆるゆるだった生地が、3回パンチを入れる事によって扱いやすい生地に変化していきます。
この過程が面白いです。
工程が多いので簡単に出来る、…とは言えませんが
バゲットの次に挑戦したいパンです。
本当の難易度は★★★★★★+✩ですが、
マックスが★6つなので今の所は★★★★★★にしておきます。
レモン酵母の苦味ですが、全くと言って良いほど感じませんでした。
あれだけ加水が多いので納得です。
レモン1個から起こした酵母で3種類のパンを楽しみました。
お付き合いいただきありがとうございます。