水分だけを調節して、同時に3種類のスペルト小麦(モノコッコ、ヴェルナ、マヨルカ)を比べてみました!
スポンサーリンク
最近、聞くことが多いスペルト小麦。
品種改良される前の穀物。古代米ならぬ古代小麦です。
グルテンが全くないわけではないですが、少ないのでアレルギー反応が起こりにくいと言われています。
独特の香りがしますが、どちらかというと好きな香りです。
以前使ったスペルト小麦とは別の3種類をシンプルに食パン型で焼いて、比べてみます。
スペルト小麦100%でパンは焼ける?
はい、焼けます。
ただ、今回の3種類の焼き比べで分かった事なのですが、
実は、スペルト小麦の種類って意外と多い!!ようです。
産地(や挽き方)によって、色や香りが全く異なり、吸水量もバラバラ。
なので、100%で問題なく焼き上げられるタイプもあれば、
前回、私が大苦戦したような扱いにくい(膨らみにくい)タイプもあるようです。
3種スペルト小麦
この3種類です。
一応、色で区別出来ます。
モノコッコ=黄、マンモス時代のもの。
ヴェルナ=茶、トスカーナ州の山、石臼で挽いたもの。
マヨルカ=白、プーリア州、石臼で挽いたもの。
スポンサーリンク
スペルト小麦共通レシピ
スペルト小麦100%を味わえるようにシンプルな配合です。
卵や乳製品も使いません。
油脂はバターの香りに誤魔化されないように、無味無臭の太白胡麻油使用です。
材料
スペルト小麦(各種) 100%
甜菜糖 5%
インスタントドライイースト 1.5%
水 65%※
塩 1.3%
太白胡麻油 5%
※適正な水分量が全く分からないので、65%の水分量からスタートして、
捏ね具合を見ながら、足りなければ1%単位で足していこうと思います。
捏ね
3種類同時に焼き上げたいので、3種類同時に作業します。
同時に捏ねられる作業スペースが必要です。
粉が混ざらないように、道具(ドレッジなど)も配慮しました。
★最初の粉だけの時の画像と位置関係が動いています(*- -)(*_ _)
左から順に、マヨルカ、モノコッコ、ヴェルナです。
↑マヨルカ。
捏ね始めの段階で、ベタつくので水分は増やしません。
※水分が多かったようですが、粉を足すと配合が崩れるので、今回はそのまま行きます。
↑モノコッコ。
粉っぽさがあります。水分を2%加えました。
↑ヴェルナ。
やや硬めです。水分を3%加えました。
スポンサーリンク
一次発酵
途中で1度パンチを入れました。
一次発酵は35℃で90分ほど。
膨らむ大きさに差がありますが、それぞれフィンガーテストをして確認します。
発酵時間は同じではなく、それぞれ、最適だと思われる大きさまで発酵させましたが、時間の誤差はトータル10分程度でした。
成型
それぞれ、2分割にして丸めてベンチを取ります。(15分)
ベンチを取っている間に型を用意してオイルを塗っておきます。
オイルにも太白胡麻油を使用しました。
丸め直して、型に入れて二次発酵させます。
40分後。
3種類、それほど大きさに違いがないように見えますが、20分後に違いが出ました。
左から大きい順です。
マヨルカ>ヴェルナ>モノコッコ。
マヨルカが良く膨らんで、モノコッコが膨らみが悪いようです。
モノコッコは20分経っても大きさはあまり変わりませんでした。
スポンサーリンク
焼成
210℃で25分~30分焼成します。
今度は小さい順。
焼き上がりに随分差が出ました。
焼き上がりの感想
スライスしたものを並べてみると、高さの違いが一目瞭然です。
色の違いが粉の状態よりも鮮明になりました。
モノコッコ=黄、マンモス時代のもの。
ヴェルナ=茶、トスカーナ州の山、石臼で挽いたもの。
マヨルカ=白、プーリア州、石臼で挽いたもの。
それぞれが良い香りです。
マヨルカが他の2つに比べて膨らみが良いですが、水分が1番少ないです。
想定の水分よりも少なくて良かったようです。
スタートの水分量(65%)は、マヨルカには多すぎて、生地がダレぎみでした。
次回、このマヨルカを100%で焼く事があれば、もっと加水を下げて焼き直したいです。
マヨルカは十分に膨らんでくれたので、100%で使っても問題なくパン作りが出来そうです。
モノコッコは、生地作りでは良い感じでしたが、焼成でも亀裂が入ったように、食感もややボソっとした感じがありましたが、独特の風味があり美味しかったです。
ヴェルナは1番加水が多かったです。膨らみ具合もちょうど中間。
スペルト小麦らしい味わいがありました。
スポンサーリンク
まとめ
3種類のスペルト小麦、100%で焼いてみました。
水分は微調整(出来なかったものもありますが)したとは言え、
膨らみ具合に随分と違いが現れました。
以前扱ったスペルト小麦は悪戦苦闘しました。
スペルト小麦の中でも扱いにくいタイプだったようです。
今回の3種類で違いがハッキリ出たのですごく面白かったです。
後日、今回とは別の3種類のスペルト小麦で焼き比べをしました。
その②は↓コチラから
その③はコチラ↓から