クープを入れなくてもクープに見える!エッジが際立つタバチェール
スポンサーリンク
前回、2週間ほどかけて起こした自家製コーヒー酵母を使ったパン作りです。
クープのようなエッジが魅力的なタバチェールと
切りっぱなしの形のリュスティックの2種類のハードパンの紹介です。
コーヒー酵母の起こし方と完成の見極め方↓はコチラです。
ランキングに参加しています。
ハードパン生地は仕上がりのイメージで製法を選ぶ
自家製酵母を起こすと10対1の割合で、圧倒的にハードパンを作る傾向にあります。
今回もハードパンを作りました。
ハードパンと言えば、高加水が基本ですが、作り方は1つではありません。
自家製酵母(天然酵母)使用ということで、スムーズに発酵してくれないことも多く、
いったい何時間かかるんだ!!ということもよくある話です。
環境や酵母の強さによって
工程の進め方、時間、仕上がりが変わってくるかと思いますので、
あくまでも参考程度に読んで下さいね。
自家製酵母を扱う上では、
★元種を使った中種法
★ポーリッシュ法
★ストレート法
が主にあります。
この中で、1番発酵力が安定しているのが元種を使った中種法です。
手間はかかりますが、元種を作ってから本捏ねを行い発酵させる方法がが1番安定しています。
また元種を使ったパンは、発酵力は安定しますが、酵母の香りがほとんど残らない・・・という特徴もあります。
スポンサーリンク
ストレート法は、全ての材料を1度に混ぜて生地作りをします。
自家製酵母の場合は、発酵種を使わずに酵母エキスをそのまま使います。
家庭では、イーストで作るパン作りにはストレート法を用いる事が多いです。
イーストで作る場合にはあまり感じませんが、
自家製酵母のストレート法は発酵時間がとても長いのが特徴です。
そして、ストレート法で作ったパンはどちらかというと重たい食感に仕上がります。
メリットを挙げるのなら、酵母の香りがそのまま感じられる点です。
ポーリッシュ法はポーリッシュ種(液種)を作ってから、本捏ねを行う製法です。
あらかじめ発酵種を作っているので、ストレート法よりは安定していますが、中種法ほど強くはありません。
コーヒー酵母の香りを少しだけ残して、軽めの食感に仕上げたいので
今回はポーリッシュ法を選びました。
生地の仕上がりをイメージして製法を選んでみました。
ポーリッシュ法
先ほど軽く説明しましたが、
酵母液と粉を混ぜて発酵させて作る液状の種=ポーリッシュ種を本捏ねの際に加える製法です。
酵母液は完成したコーヒー酵母液を使用します。
強力粉とコーヒー酵母を混ぜて発酵させます。
今回は8時間ほど発酵させました。
その後、本捏ね~一次発酵へと工程を進めます。
何度かポーリッシュ法の作り方を紹介しているので今回は省略します。
ポーリッシュ法は自家製酵母だけでなく、イーストでもできます。
スポンサーリンク
分割、ベンチタイム
一次発酵後の生地を作業台に移します。
ドロドロの生地なので粉を振って扱います。
指先で均等に抑えるように軽くガス抜きをして、分割します。
ここで言うガス抜きは、ガスを潰して失くすというよりも、軽い力で均一に広げるイメージで行います。
高加水の生地は優しく扱うのが大切です。
分割したら、折りたたんで、ベンチタイム20分程取ります。
(閉じ目は上にままでOKです)
2分割にしていますが、1つはタバチェール、もう一つはリュスティックを作ります。
タバチェール
タバチェールは、煙草入れという意味があります。
パンの名前に煙草入れ、は、ピンと来ませんが、そういう名前は結構ありますね。
イタリアのチャバッタはスリッパの意味もあります。
タバチェ、タバチュールとも呼ばれてます。
大きさや形にも決まりがなく、
小型のものからやや大きめなものまで、
形も丸に近いものから、細長いものまで様々です。
さらに分割したらもう少しタバチェールらしくなったのでしょうが・・・
若干、ポシェットのような形になっています(笑)
スポンサーリンク
タバチェールの作り方
大きさと形によって若干変わるのですが、
ベンチタイムが終わったら、まず基本の形を作ります。
①丸め成形
②クッペ成型
↑どちらの成形にするかで、仕上がりが変わってきます。
小型のタバチェールにする場合は、もう1回分割した方が良いですね。
やや大型のタバチェールはクッペ成型(ラグビーボール型)にします。
まず、このどちらかの形を作ります。
丸める成形は、丸めるだけなので
今回は②のクッペ成型からタバチェールを作ります。
クッペ成形
閉じ目は上のままで、指先を使って、生地を平らにします。
イメージは〇ですが、イビツ(;´Д`)
バゲットではないので、細かい点はスルーします。
上の左右を斜めに折って角を作ります。
そこから下へ向かって、生地をグルグルと巻いていきます。
巻き終わりはしっかり閉じます。
表面の1/3~1/2の所から麺棒をぎゅ~っと押し当てます。
上方向に向かって麺棒をかけます。
麺棒をかけた部分だけ生地が薄くなっています。
その薄くなった部分を蓋のようにして本体に被せます。
無理にくっ付けようとせずに、のせるだけでOKです。
スポンサーリンク
最終発酵~焼成
キャンバス発酵です。
30分程発酵させます。
スムーズに焼成出来るように、発酵が完了する前にオーブンを予熱します。
(250℃に予熱)
発酵が完了したらオーブンシートに移します。
キャンバスを使ってパン生地をいったんひっくり返して、
オーブンシートを半分~1/3程度折って、クルっと載せると簡単です。
予熱が完了したら220℃に下げて、霧吹きをして18分~20分程焼成です。
バゲットの時のように、あまり細かい事は気にせずに、神経質にならずに焼成できます。
メリメリっとクープのようになりました。
蓋の部分が少し反り返るようなビジュアルが好みです(´艸`*)
スポンサーリンク
リュスティック
先にタバチェールを紹介しましたが、もう1種類です。
成形はせずに切りっぱなしのまま発酵させて焼き上げます。
一次発酵後に分割せずに、
そのままカット→二次発酵→焼成とする場合もありますが、
今回はバゲット成型(折込み)をして、棒状にしてからカットしていきます。
バゲット成形
まずは、バゲットを作ります。
適当な長さにして、スケッパーで適当にカットしていきます。
カットしたものをオーブンシートに載せて、そのままキャンバス発酵させます。
※切りっぱなしで、断面がむき出しになっているため、オーブンシートに載せたまの方が作業がしやすいです。
最終発酵~焼成
30分ほど最終発酵させます。
タバチェール同様、発酵が完了する前にオーブンを250℃に予熱をしておきます。
発酵が完了したら、表面に茶こしで強力粉を振りかけてクープを入れます。
予熱が完了したら、220℃に下げて12~15分程焼成します。
地味な見た目の焼き上がりです。
スポンサーリンク
まとめ
自家製コーヒー酵母を使ってタバチェールとリュスティックを作ってみましたが、
どちらもコーヒー酵母の芳ばしい香りがほどよく感じられました。
タバチェールは、クラストはカリっとしていて香ばしいですが、クラムはふんわりした仕上がりです。
リュスティックの方は、ややモチッとした食感です。
同じ生地ですが、食感の異なるパンに仕上がりました。
シンプル配合のハードパンも、コーヒー酵母のおかげで味わい深いです。
タバチェールはクープを入れないのに、クープのようなエッジが際立ちます。
バゲットなどのクープを入れるのが苦手な方は、作ってみてはいかがでしょうか?
ランキングに参加しています。